ユネスコ無形文化遺産の「クヴェヴリ」製法
ジョージアワインは、昔からジョージアで育つ様々な品種のブドウを使って作られてきました。
ブドウの品種はなんと500種類以上にも上ります。
一時は原料が特定の品種のブドウに制限された時代もありましたが、現在では世界中にマーケットが広がり、さらにおいしく珍しいワインを作るため、作り手が試行錯誤を繰り返しながら様々な品種を使ったワインづくりに取り組んでいます。
ジョージアワインは、ヨーロッパスタイルで製造されるものも多くありますが、近年伝統的な製法「クヴェヴリ」で作るワインが世界的に注目されています。
伝統的な製造方法としては、9月から10月にブドウを収穫し「サツナヘリ」と呼ばれる木の桶に入れて踏み潰します。
次に果汁と共にブドウを搾汁した後に残る果皮や果梗、種等すべてを「クヴェヴリ」という素焼きした粘土製の容器へ入れます。
そして「マラニ」と呼ばれる地中のワイン保管庫でワインを発酵・熟成させます。
この製法に使うブドウは、農薬や化学肥料を極力使わない健全な土壌で栽培されたものです。ブドウが野生酵母により自ら発酵するように添加物は加えないなど、醸造においても人の手を加えないようにしています。
栽培から醸造に至るまで自然の力に頼る「クヴェヴリ」製法は、現在まで脈々と引き継がれてきた伝統製法として大変貴重であり、2013年にはユネスコの無形文化遺産に登録されました。
琥珀色が美しいオレンジワイン
「クヴェヴリ」製法では、赤ワインと白ワインの両方が作られるのですが、特長的なのが白ワインです。
白ワインを作るのと同じ品種のブドウを使うので、分類上は白ワインとなりますが「クヴェヴリ」製法で果皮や種子も含めて発酵させることにより、深い味わいと琥珀色のような美しさを感じるワインに仕上がります。
こちらは「オレンジワイン(アンバーワイン)」と呼ばれ、近年世界中で人気を博しています。
ジョージアワインのオレンジワインはフルーティーでありながら、タンニンや酸味が強く、食事との相性も良いことから、ジョージアの伝統的な料理とのマリアージュには欠かせないワインとなっています。
また、ジョージア固有の白ワイン用のブドウ品種「キシ」を使ったワインは青葉のような苦みと、ドライフルーツや蜜のような風味が心地よく混ざり合い、しっかりとしたアルコール感と共に余韻が長く広がる味に仕上がります。チーズを使った料理や甘いデザートなどにもよく合います。
深い味わいの赤ワイン
「クヴェヴリ」製法で作られる赤ワインは、豊かなタンニンが生まれ深みのある味が特徴的です。
例えば、遅摘みしたジョージア固有のブドウ品種サペラヴィから「クヴェヴリ」製法で造られるワインは、黒く見えるほど濃い赤色が特徴で、凝縮したチェリーやザクロのようなフルーティーな香りと、濃厚でスパイシーな味わいに仕上がります。
お肉のローストやチーズ、ひき肉のパスタなど濃厚な料理にも負けず、絶妙なマリアージュを産み出します。
伝統的な「クヴェヴリ」製法で生まれる、個性豊かなジョージアワインをお楽しみください。
おすすめのジョージアワイン
RKATSITELI QVEVRI
ルカツィテリ クヴェヴリ【ガラスボトル】
ジョージア固有の品種『ルカツィテリ』を用い、壺ごと地中で熟成させる「クヴェヴリ製法」で造られた希少なワインです。
輝きのある淡い琥珀色で、ドライマンゴーやカモミールのような香りを感じることが出来ます。
「クヴェヴリ製法」ならではの熟成されたコクと、柔らかな甘みが特徴で、コクのある濃いめの料理とのマリアージュも楽しめます。
<白ワイン(オレンジワイン)・辛口>
KISI QVEVRI キシ クヴェヴリ 【ガラスボトル】
ジョージア固有のブドウ品種『キシ』を使用。
ワインを壺ごと地中に埋めて発酵・熟成させる伝統の「クヴェヴリ製法」を用いて作られた希少な白ワインです。
青葉のような苦みと、ドライフルーツや蜜のような風味が心地よく混ざり合い、しっかりとしたアルコール感と共に余韻が長く広がる白ワインです。
<白ワイン(オレンジワイン)・辛口>
SAPERAVI QVEVRI CERAMIC BOTTLE
サペラヴィ クヴェヴリ【陶器ボトル】
遅摘みしたジョージア固有のブドウ品種サペラヴィから、ジョージアの伝統的製法「クヴェヴリ製法」で造られる希少なワインです。
黒く見えるほど濃い赤色が特徴で、凝縮したチェリーやザクロのようなフルーティーな香りと、濃厚でスパイシーな味わいは他では中々出せません。
<赤ワイン・やや重口>
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